お店のはじまりの物語

Lino Drops Kamakuraは、鎌倉に暮らす夫婦の物語からはじまりました。

 

縁があって、鎌倉に移り住んだのが2011年。

鎌倉の海岸で拾える、美しい淡いピンク色の桜貝に心惹かれて、休日のたびに砂浜を歩いて、桜貝を探しにいくようになりました。

 

天然の美しい貝の色にうっとりしながら、きれいな形の貝だけでなく、穴のあるものや、小さな貝殻のカケラまで、夢中になって拾い、瓶に入れて飾っていました。

 

そんなある日、「小さなカケラまで拾い集めるなら、何かつくったら?」と夫に言われたのをきっかけに、桜貝でアクセサリーをつくってみようと思い立ったのが、最初のはじまりでした。

 

当時は、ハンドメイドアクセサリーが流行り出した頃。

今ほどにSNSも普及しておらず、そもそも割れやすい桜貝を使ったアクセサリーなんて、街中にも、インターネットにも、見かけませんでした。

 

鎌倉の由比ヶ浜が桜貝の名所であることは、知ってる人は知ってるけれど、お土産として売られているのは、桜貝そのものが瓶に入ったものくらい。鎌倉の桜貝でお土産になるもので、Lino Drops Kamakuraでしか手に入らないものをつくりたいと思ったのです。

 

今のように、なんでもインターネットで調べられる時代ではないので、材料も、つくり方も、すべて自分たちのオリジナル。いろんな素材を試しては、ああでもないこうでもないと話し合いながら、試作を重ねて、Lino Drops Kamakuraの最初の商品がうまれました。2012年のことでした。

 

そこから今に至るまで、ほぼほぼ人の縁に恵まれながらやってきた私たち。ふつうではなかなか出会えない、奇跡やご縁を拾いながら、繋ぎながら、Lino Drops Kamakuraは、お店をつづけることができています。

 

そこにはやはり、古くから“幸運を招く貝”といわれてきた桜貝の、人を惹きつける美しさと、奥深い魅力を感じずにはいられません。

 

ひとつひとつの桜貝に、個性や特徴があって、それぞれに美しい。

Lino Drops Kamakuraの桜貝アクセサリーを通して、そのことをもっと上手に伝えていきたい。桜貝の魅力をひとりでも多くのひとに知ってもらいたいと願いながら、私たちは今日もアクセサリーをつくっています。